ストーリー(9) -2 M residence
- インテリアデザイナーとの住まい創り
ストーリー第9弾-2
第9弾1に続き、LDK以外の空間のご紹介。
少し違う側面から。
お客様は、モダンで格好良くして欲しい。
イタリアンモダンが好きだけど、原色は使いたく無い。安っぽくならないように落ち着いた感じにしてほしい。
飽きが来なくて、耐久性のある物で後は、亀井にお任せすると仰って下さいました。
当時乗っていらした車はアルファロメオでしたが、確かに原色では無かったです。
イタリアンモダンと言っても、とても幅がありますので絞り込むのに、ヒアリングで時間を頂きました。
今回は、設計変更(新築前のオーダーメード)から亀井が担当することになりましたから、マンションの内装仕上げのベースを最初に決めておかなければなりませんでした。
ベースは明るくアクセントでダーク系を使いながらご要望に沿って纏めていく方向性をお話しし、床はホワイトで、建具はブラック系、壁はホワイト系のコーディネートを選んでいただきました。
いくつかのパターンの中から選べますので方向性を決めた段階でチョイス頂き、それに合わせてインテリアデザインしていきました。
LDKの第9弾では触れていませんでしたが、こんなスタートでした。
まず玄関ホールには、当時3Dタイルとしてとても面白いタイルを使ってニッチの壁を作り、アクセントに貼っています。(壁の向こう側はウォークインクローゼット。あまりスペースをいじめないように控えめにしてます)
フォーカルポイントとしてデコレーションもできますが、タイルだけでも存在感のある壁にしてます
このタイルのサイズに合わせてニッチを指示し、新築時にゼネコンさんに先に貼ってもらいました。
ゼネコンさんで先にオーダーで作ってもらう所と、後付けする為に下地や配線など指示しておくところとすみ分けし、それも含めてお客様に提案しています。
全体像が分かるお客様用図面や仕様書、3Dパース
ゼネコンさんの工事範囲が分かる図面と仕様書
造作家具工事の範囲が分かる図面と仕様書
を平面、展開、天井伏せ図面にしていく作業は通常のインテリアデザイン業務より手間がかかり、とにかく図面量が多くなります。
こちらはベッドルーム。
ベッドルームとナイトテーブルを造りつけており、手元照明として蛇腹のスポットライトを取り付け、間接照明を足元灯として付けています。
壁はエリティスのクロスでアクセントとし、梁を目立たなくするために下り天井にしています。
梁を梁として剥き出しで魅せる場合と、梁を利用してデザインに取り込む場合とありますが、今回は取り込んで活かしています。
窓辺はデスクにしてます。小型の冷蔵庫が入るようになっています。
書斎は別にありますが、就寝前のひと時のために用意しています。
元々2部屋だったお部屋を1部屋にしているベッドルームは、採光を取り入れながらクローゼットも充実させたいということで、TVの壁のダークグレーの壁はウォークインクローゼットになっています。
写真右側もクローゼットを造作しています。
観葉植物の下に灯りがありますが、こちらは置き型の間接照明でお部屋をムーディーに演出しています。
2部屋だった部屋を間仕切り壁をとって一部屋にするわけですから、窓の位置などは選べません。
その中でのベッドルームのプランでした。
ファブリックは、ブラック、ダーググレー、ブルーグリーン、ホワイトでコーディネート。
『男の部屋』ではありますが、撮影時は女性の来客をイメージしてグラスを2つトレーに乗せました🤗
リビングシアターで映画を見ている途中にトイレに入ってトーンダウンしてしまうようなトイレにはしたくないと言うご要望がありました。
それもあり、スピーカーも設置して映画の音が聞けるようになってます(^ν^)
床も壁も落ち着いた雰囲気に仕様を変えました。
床はタイル、手洗いの前の壁もタイル。
それ以外はクロスです。
ミラーは手洗いの前の縦のミラーを横にタイルサイズに合わせて変更してます。
ホワイトの衛生設備が、空間を引き立ててます。
マンションの仕様で決まっている設備も、空間の中で効かせる設備としてデザインできました。
ご依頼いただくそれぞれの物件には何かしら制限があります。制限や問題点をデザインで解決していくのがデザイナーの役割でもあります。
お客様のご要望や個性を考慮しながら、“機能美“を大切にインテリアデザインさせていただいております。(^-^)