ストーリー(14) 多治見市モザイクタイルミュージアム
インテリアデザイナーと創る空間創り
第14弾
新型コロナウィルスの緊急事態宣言が全面解除され全国で色んな店舗や施設、美術館など再開されていますね。
昨年、Jujuがリニューアルのプロデュースをしました『多治見市モザイクタイルミュージアム』も、26日から岐阜県限定ではありますが事前予約などの制限を設けながら開館される事になり、携わったものとしてはホッとしております。
そこで、今回のプログは多治見市モザイクタイルミュージアムの2階のリニューアルについてご紹介します。
2016年に新築オープンし、2階の展示室のみ2019 年にリニューアルしました。
設計は建築家の藤森照信さん
当時、まだオープンして間もない展示室のリニューアルを『住まい』が出来るインテリアデザイナーに任せたいという事で、デザイナーを探していらした館長からご指名を頂き2018年から本格的にプロジェクトを進めることになりました。
間もないのになぜ?私も思いました。
しかし、その疑問はミュージアムの2階に入ると分かりました。
2階は多治見市笠原のタイル協会“一般財団 法人 たじみ・笠原館“の振興フロアーで、現在から未来にかけての展示フロアーとなっており、綺麗に展示はしてあるものの来館者に向けて、夢を持ってタイルを選んでもらうショールームとしてはちょっと味気なく感じました。
他のフロアと比べ来館者の滞在時間も少なかったそうです。
新築プロジェクト進行中は、多治見市モザイクタイルミュージアムが、現在の様に人気で来場者が沢山来てくれるミュージアムになると想像していなかったそうで、振興フロアーについては、地元のメーカーや商社のタイルを見てもらえるフロアー、まさに美術館として見てもらえる空間としてプランされたそうです。
Jujuでプロデュースをお受けし、16ブースの住まいのシーンを作るご提案をしました。
エクステリア、ガーデン、リビング、ベットルーム、キッチン、洗面、手洗い、キッズルーム、男の子の部屋、趣味の部屋、和室・・・etr
そしてJuju亀井の他に、3名のインテリアデザイナーに入ってもらい4人のインテリアデザイナーで進めました。
亀井の方で、各ブースでイメージが重ならない様に、同じタイルを使用せず、色んなタイルをご覧頂ける様に、インテリア空間にタイルを使って見たくなる様にダイレクションをし、4名のインテリアデザイナーで様々なシーンを創り上げました。
プログでは亀井が担当したブースをご紹介していきます。
こちらが リニューアル後のエントランス。
エクステリアやガーデンコーナーになってます。
とにかく、色んなタイルを作っている笠原ですので、このコーナーでは、イメージでコーナーを区切り、テイストや使い方の提案をしています。
立体的なタイル、テクスチャーに味のあるタイル、色幅の妙が面白いタイル、空洞のあるタイル、など使い方次第でいく通りもの表情を作ってくれます。
このプロジェクトに関わり、正直こんなにタイルのバリエーションがあることに私自身驚きまして勉強させてもらいました。他のデザイナーも口を揃えて言っていました。このショールームに展示したタイルも、ほんの一部です。
ハートのベンチコーナーは、とても重要なメッセージを表現してしまして、またご紹介します。
アイアンフェンスの右と左でイメージを区切ってます。
そしてさらにに区切って表現しています。
是非ショールームで実物をご覧頂きたいです。
当初はこんな感じでした。beforeです。
60社以上からなる一般財団 法人 たじみ・笠原館。
笠原は全国のモザイクタイルの85%以上生産している全国一の産地です。
昭和40年頃には、日本でも海外でも作れば売れる時期があり、ミュージアムの4階、3階ではその頃の懐かしいタイルの展示や、歴史、製造方法を観ることが出来ます。
現在は、外壁にタイルを使う建築が減り、内装も建築供給側のメンテナンス性や施工性を重視するあまり味気ない内装材が一般化する時期もありましたが、一般消費者がタイルの良さを再認識し、新たなブームが到来しているようです。
来場者の方々に向けて、2階振興フロアーは、現在から未来へと言う設定で夢を持ってご覧頂けるショールームにしたいという事で、実現しました。
エクステリア、ガーデンコーナーのアップの写真もあるので、いくつかご紹介。
サブウェイタイルは定番中の定番ですが、このつやを抑えて、表情の種類があるこの黒のタイル。
色違いですがスターバックスでも採用されたタイルだそう。門塀のイメージ『MOSAIC』と真鍮表札をつけてます。
異国情緒あるタイルなども、階段や玄関などでこんな使い方できます。
こちらは、「ホビールーム」(趣味の部屋)。
タイル好きが趣味が高じて路面店でタイルバーをオープン!と言う設定で創りました。
「ノーブルインダストリアルスタイル」
メニュー表には、インテリア空間にタイルをセレクトしてもらえるメニューとなっています。
カウンターの中に入ると、こんなレリーフタイルが貼ってあります。
私も大好きなタイルの一つ。ペーパーウエイトとして購入していく方も多いんです。
床はヘキサゴンタイル。壁も床も貼れて艶有り、艶無しの物があるので、表情に変化出るのでので面白い使い方できます。
カウンター腰にはモザイクタイルでサインを創りました。文字は真鍮で作ってます。
他にも、高級感のあるこんなタイル。
カラーは深みがあり、和に合わせても面白いかも。
目地のカラーを変えると、また少しイメージ変わって見えます。
こちらはミニキッチン。
ミニキッチンは特にシステムでベーシックな物が多く、オフィスや賃貸など残念だなと感じることが多いです。
是非、拘ってコーディネートしてみて欲しい!
という事で、こんなコーナーを創りました。
ブースが多く、一回のブログでは書ききれないので、次のブログで続きをご紹介したいと思います。
ミュージアムにすぐには行けないけれど、プログの中で興味のあるタイルを見つけた方は、多治見市モザイクタイルミュージアムに連絡すると、コンシェルジュが教えてくれますよ☺️是非お問い合わせくださいね。