ストーリー(19) ムスカリ薬局
インテリアデザイナーとの空間創り
ストーリー第19弾
処方箋薬局と健康や美容を測定をしながら食事や運動のアドバイスを薬剤師が行うショップ『sullte』を併設するという事で、2号店の新築に携わらせて頂きました。
以前『sullte』のロゴや店舗をデザインさせていただきまして、今回チェーン店2号店!とても嬉しいお話でした。
オーナーから、植物の名前を処方箋薬局の各店舗で採用しているので、今回はムスカリで決定とお聞きし、ロゴマークと店舗デザインを同時進行していきました。
こちら完成時の写真です。店舗の前面に広がるコスモス畑がとても素敵で、この時期にオープンはとても気持ちが良かったです。
処方箋薬局「muscari」と健康をサポートする「salute」を外部のファサードや内装でどう表現するかが難点でしたが、凄くシンプルにわかりやすく出来たと思います。
処方箋薬局のロゴのデザインやムスカリという植物のイメージをどう内装デザインで表現するか、チェーン店のブランドをその中にどう併設させるか
も含め、かなりプランに時間がかかった物件でした。
こちらは、反対側のファサードですが、目立つ場所でもありますので大胆にサインを入れています。
夕景写真です。当初はcafeが出来たのかと、見学に来られる方もいらっしゃいました。
清潔感のある白い外壁のモダンなロゴで処方箋薬局ムスカリを表現、木目の外壁にサルーテのロゴ(運動、健康、ビタミンを表現したロゴ)でオーガニックなイメージを表現しています。
アートを飾るように、証明書類を法規通り掲示しています。
受付カウンターは、処方箋薬局ムスカリの投薬と健康サポートのサルーテのレジが併設されていますので正面の壁は双方のイメージをMIXさせて
ディスプレイスペースを作っています。将来オリジナル商品を展示するスペースです。
健康サポートのsaluteのサインは、オーガニックに拘って無垢材にレーザー焼付け加工して作っています。
受付正面までのアプローチの左側が、[salute] 健康サポートの店舗。
アプローチ右側が[muscari] 処方箋薬局のスペース。
最先端な薬の処方で寄り添う処方箋薬局と、予防を目的として健康サポートをする双方のオーガニックなイメージをアプローチの両側のゾーンで分けています
左側のチェアーがあるテーブルが、測定コーナーになっています。
測定コーナーでは
血圧値(糖尿病等)/ 血圧測定(高血圧等)/ 骨密度(骨粗鬆症等)/ 体組成計(肥満予防等)/頭皮チェック/ を予防サービスで行っています。
その他禁煙相談や、介護相談、服薬相談、サプリメント相談などもされています。
木とレンガ調タイルとスチール(アイアン風)とコンクリートを使い、少しインダストリアルな雰囲気を作ることで
自分に合った健康予防を自由にカスタマイズやオーダーできるオーガニックで少しマニアックなイメージを演出しました。
測定コーナーの黒板アートが、メニューが未決定のまま完成せずの引き渡しが、もったいなかったですが・・・
運営しながら、作り上げていくのも楽しみの一つですね。
従来の処方箋薬局のイメージを継続しながら、病気になってからだけでなく、健康を予防していく段階からサポートしていく新しい形の薬局を創りました。
少し遡りますが、こちら建築途中の写真。
内部、まだまだスケルトン。どうしても出てきてしまう柱を、どのようにデザインで処理したか?なんて目線で見るのも面白いです。
こちらは、トイレの壁を珍しく敢えてDIYした時の写真。
サイン工事の職人さんにお願いして、シートを創ってもらって、現地でシャビーな塗装を施しました。
これ、ムスカリ薬局のロゴマーク。
下からグラデーションにしています。
デジタル印刷という方法もありですが、価格も含めこの方法をとりました。
こちらは、完成して写真撮影の日のスナップ写真。
コスモス畑の景色にとても癒された日でした。
こちら、無垢のサルーテサインを納品してくれた施工店の渡邊さんが、コスモス畑で電話しているのがなんだか気持ちよさそうで、パチリ!
こちら、カメラマンさん撮影風景。
昼景、夕景と撮影頂きましたので、1日仕事でした。感謝です。
ご提案の際のイメージパースです。
多少微調整しましたが、ほぼイメージ通り完成しました。
少し、詳細の補足説明させていただきます。
こちらは、ムスカリ薬局の投薬の待合コーナー。
ムスカリの花をイメージしたArtです。有松絞りでオブジェを創りました。
『寿久庵』ブランドの絞りWall artでムスカリ薬局様用にアレンジさせていただきました。
『寿久庵』: Juju INTERIOR DESIGNS ×久野染工場 によるブランド
ムスカリのお花ご存じない方もいらっしゃるかもしれないので、写真でご紹介しますね。
これを、3パターンの絞り技術で表現しています。
待合ベンチには、こんなクッションも作らせていただきました。
動かせますので、ソーシャルディスタンスのこの時期にも可動クッションは最適ですね。
店舗と、住まいは継続年数や使用頻度など違いがあり、デザイン手法にも違いがでますが、短い時間でも人が生活する空間ですので、人間工学や心理学や使い心地や視覚的な心地よさなど、共通するところは多いです。
また仕上がりも、2〜3年持てば良いくらいの作り方では、やはり経年変化で耐久性に問題が出たり、雑な作りや使用感で安っぽくなってしまいます。
住まいをデザインしている経験値と、インテリアデザインと、納め方と、工事の丁寧さと、職人さんの腕と、色んな要素でトータルにプロデュースする事で、永く愛される空間が出来ると思っています。
昨今双方の垣根はなくなってきていて、カフェ風住宅やアウトドア住宅など外と内の垣根もなくなってきています。
固定観念に縛られず、お好きなイメージを創っていってほしいと思います。
インテリアデザイナーとの空間創りで具現化して下さい☺️
次回は、有松絞りに触れましたので伝統工芸視察編(2)としてブログ書きたいと思います。